WEB用語辞典-TLS(Transport Layer Security)
WEB用語辞典-TLS(Transport Layer Security)

TLS(Transport Layer Security:トランスポート・レイヤー・セキュリティ)とは、インターネット上で送受信されるデータを暗号化し、安全に通信するためのセキュリティプロトコルです。現在、WEBサイトで利用されているHTTPS通信の暗号化は、このTLSによって実現されています。以前はSSL(Secure Sockets Layer)が使用されていましたが、脆弱性の発見などにより改良が重ねられ、現在ではSSLの後継規格であるTLSが標準となっています。そのため、「SSL証明書」「SSL化」といった名称が一般的に使われていますが、実際の通信ではTLSが利用されています。
TLSの主な役割は、「通信内容の暗号化」「通信相手の認証」「データの完全性の保証」の3つです。まず、通信内容を暗号化することで、IDやパスワード、クレジットカード番号、個人情報などが第三者に盗み見られることを防ぎます。次に、SSL/TLS証明書を利用して接続先のWEBサイトが本物であることを確認し、偽サイトへの接続を防止します。さらに、通信中にデータが改ざんされていないかを確認する仕組みも備えており、安全で信頼性の高い通信を実現しています。
利用者がHTTPS対応のWEBサイトへアクセスすると、ブラウザとWEBサーバーの間で「TLSハンドシェイク」と呼ばれる処理が行われます。この処理では、サーバーが提示するSSL/TLS証明書をブラウザが検証し、暗号化に使用する方式や鍵を安全に交換します。その後、双方が共通の暗号鍵を用いて通信を開始するため、送受信されるデータは暗号化された状態でやり取りされます。この一連の処理は瞬時に行われるため、利用者が特別な操作を行う必要はありません。
現在利用されているTLSには、TLS 1.2とTLS 1.3が主流となっています。特にTLS 1.3は通信の高速化やセキュリティの強化が図られており、多くのWEBブラウザやレンタルサーバーで標準的に採用されています。一方で、古いSSL 2.0やSSL 3.0、初期のTLS 1.0・TLS 1.1は脆弱性が確認されているため、現在ではほとんど利用されていません。
WEBサイト制作や運営において、TLSは利用者の安全を守るための重要な基盤技術です。HTTPS対応のWEBサイトではTLSが常に動作しており、個人情報の保護やWEBサイトの信頼性向上、SEO(検索エンジン最適化)にも大きく貢献しています。そのため、SSLという名称を目にする機会は多いものの、実際にはTLSが現代のインターネット通信を支える中心的なセキュリティ技術であることを理解しておくことが大切です。

